健康は、才能と同じで、健康に恵まれた人は、苦労なく健康を手に入れて天寿を満足できるでしょう。
ただ、才能におぼれて失敗することがあるように、健康におぼれて不健康になることもあるでしょう。
暴飲暴食や飲酒、タバコなどのこともあるでしょうし、「健康だから」と無理をしてしまうこともあるでしょう。
そうなったときに健康を回復するのは、容易でないことも私たちはよく経験しています。
どのように努力したらいいのでしょうか。
また、特別な才能を持っていない人が大勢いるのと同じように、特別に健康に恵まれているわけではない人も、大勢いると思います。
もしかすると、吾々のほとんどはそれほど健康に恵まれていないかもしれません。
そういう場合、現代生活では健康を阻害する要因が多すぎることもあり、かなり努力しないと命を全うするときまで健康を維持できないでしょう。
一方、健康情報は無数にあります。
そして、新しいことが次々と分かってきます。
そういう中で、健康のために何をどのように努めたらいいのでしょうか。
冷静に自分の身体を見つめながら、自分にとって一番いい方法を見つけなくてはなりません。
それで、すべてがよくなるわけではありませんが、私たちにとってまずしなくてはならない最初のことは、身心を静かに見据えて、一番いい方法を見つけ出す感性を養うことではないかと私は考えています。
感性を養うには、呼吸法が非常に役に立つと私は考えています。
呼吸法が役立つのは、それだけではありません。
生きる上で、健康のことばかりでなくさまざまなことが起きます。
それに対処し、「充実した人生を歩むために呼吸法がある」と、私は考えています。
そして、この感性には脳幹、大脳基底核、視床下部、脳幹など、身心の機能を調整しているさまざまな仕組みがかかわっています。
そして、これらの部位はまた、人間関係をよくしたり、身心の健康を維持したりするなど人間の人間として生きる上で重要な役割を担っています。
ですから、呼吸法は人生丸ごと改善する上で、役立つと、私は考えています。
それで私は、何かあれば先ず呼吸法から始めることにしています。